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何を売りにしらたいいのか

vol.3 起業するのに消極的
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起業する前に多い質問NO.3


NO.1【飲食店をと考えておりますが、なかなか自分が理想とする立地に店舗が見つかりません。また店舗によって計画も変わって来ると思いますが、起業計画はまず店舗ありき、でしょうか。それとも計画後に店舗を探すものなのでしょうか?】

事業計画を立て、しっかりとしたターゲット層を決めることで、店舗を構える場所も変わってきます。
また、お店のコンセプトをどうするのかもとても重要です。

例えば、ターゲットが観光客で、お店のコンセプトが沖縄の海の癒しとすれば、海の見える場所に
店舗を探すでしょう。また、観光客がターゲットだと、リゾートホテルの近くに店舗を出した方が、来店して頂く確立は高くなります。

計画をまずは立てて下さい。
そして、いくつかのコンセプトを決めて、それに見合う場所を決めてローラー作戦で店舗を探してみて
下さい。もしも、なかなか見つからない場合は、もう一度コンセプトを見直してみることも必要でしょう。
また、見つからない時には、今は、タイミングでないということも言えることもあります。スムーズに進む時は逆で時期だということになります。

なかなか理想のものがないというときには、絶対に焦らないこと。焦ると、冷静な判断を見失ってしまいますので、気をつけて下さい。そして、店舗の条件もどこまでなら妥協できるかも決めておくと、探しやすいでしょう。

NO.2【カフェを計画していますが経費を考え住宅の畑に店舗を立てようと思っています。住宅街に店舗となると店に引き寄せる何かがないとわざわざお客様はいらっしらないとおもうのですが何を売り物にしたらいいか?悩んでおります。店舗の立地条件もありますね!どんなものでしょうか!】

立地条件はとても大切です。そして、あなたのお店にしかないメニューを開発することも大切です。
山奥で飲食をやっているお店があります。 そこは週末にもなると500名ほどの人達が訪れます。
なぜか。山に囲まれて自然を満喫できることは当然ながら、目の前には海が広がっています。
ロケーションがとてもいいのです。メニューも2品しか取り扱っておりませんが、ここでしか味わえないものです。
建物も古さを打ち出し、店内では様々なアイディアでお客様をもてなしていることが伺えます。
このように辺鄙なところでも集客ができているところがあります。まずは、そういうところに足を運んでみることをお薦めします。色々なヒントが出てきます。

「何を売り物にするのか」がポイントですね。
リサーチしながらアイディアをひねって下さい。あなたならどんなお店だと行きますか。
わざわざでも出向くようなお店はどんなものでしょうか。お客様の立場になって考えてみて下さい。



NO.3【私はCafeと雑貨の店を始めたいのですが、どういうスタイルがいいのか、他と違うオリジナリティがまだ見つけられず悩んでいます。
資金面でも余裕をもって準備したほうがいいとのことでまだまだ足りません。来年中にはopenしたいと考えていますが、具体的にいろいろ考えてみると時期が早すぎるのか消極的になっています。今は起業に対する想いは少し消極的になりがちです。】

資金に余裕を持たせることは、経営する上で最も重要項目です。
最低でも半年から1年位の運転資金は確保するようにして下さい。

他と違うお店にするには、どういうことをしたらいいか、あなたがやりとい思っているスタイルのお店を探し、研究してみて下さい。集客できているのか。どんなところがいいのか。悪いのか。調べてみましょう。

起業する際には、様々な感情との葛藤が出てきます。消極的になることも当たり前のこと。
そこで、あきらめればあなたの夢はそんなに強くなかったということです。
経営をしていくと、色々な問題に直面します。日々、決断・実行です。
何が不安で、心配なのかをはっきりとさせ、それをクリアにするような環境に自分をもっていくようにするといいですね。あなたがなぜ起業したいのかをもう一度考えてみて下さい。そして、ほんとうにそれがやりたいのかを確認してみて下さい。

NO.4【私の悩みは営業です。これまで営業職についたことがないので不安です。営業力をつけるつもりでネットワークビジネスをやったことがありますが、営業をするたびに罪悪感を感じました。結論一件も契約が取れませんでした。この罪悪感を克服しないと何をしても成功できないのかもしれないと思っています。相手も自分も気持ち良く営業できる方法があれば教えていただきたいです。】

経営者は営業力を誰よりも身につけていなければなりません。
過去に営業をする度に、罪悪感を感じていたということですが、それは、営業そのものに罪悪感
ではなく、その取り扱う商品もしくは、システムに自分自身で納得されて、本当にいいものという
意識がなかったのではないでしょうか。商品にほれ込んで入れば、罪悪感など出てきません。
この商品がいかに素晴らしいかということを、とにかく伝えたくなるものです。
相手も自分も気持ちよく営業できるというのは、一番にあなた自身が取り扱う商品にほれ込み、
自信をもっていること、そして、相手が必要としている情報であればスムーズに会話が成り立つ
ものです。

営業する場合は、相手が今、必要としているものかどうかを見極めて行くことが大切になります。
営業を怖がらずに、どんどん行動していって下さい。あなたならではの営業スタイルが確立でき
ます。


NO.5【取引先からの請負契約が一部(契約額の約8割)反故になり、相手がお世話になっていた方だけに契約書面にある違反金も請求できずじまいになりました。 取引先と契約を交わす際の注意点を教えて下さい。

HPより抜粋

重要な契約であれば書面にしておくことが大切です。

では契約書はどのような形式で作ればいいのでしょう。何を書けばよいのでしょう?また何を書いたらいけないのでしょう。担当者レベルで契約書に調印することも可能でしょうか。相手方の商号が変更されたような場合、契約の効力はどうなるのでしょう?

それでは、順にお答えしてまいりましょう。

・1:契約書の形式には原則として法律の定めはない

民間のことですから私的自治の原則と、それから派生する契約自由の原則が働きます。

私的自治の原則というのは、第三者に迷惑を掛けない限り民間のことは自由である、官はなんの規制もしないというほどの意味です。契約は自由、つまり契約書の形式には原則として何の決まりも無いのです。

従って、文書の内容から何らかの合意が読み取れるものなら、すべて契約書と言えるわけです。注文書と注文請書を併せて合意が読み取れるような場合、併せて契約書と呼んで間違いではありません。

と言っても一般的に使われているスタイルはあります。表題、前文、内容が記載され、その後に日付、調印欄が来る。これは当事者双方が、表題から始まって内容を読み通し、内容了解の上で調印(合意)をした。スタイルにそういう意味を持たせているのです。

・2:契約書の表題、前文、内容、末文、日付、調印

(1)表題

 「契約書」「念書」「覚書」「協定書」「確認書」など、どんな表題でも内容から合意が読み取れれば契約書です。これは先述しました。

とは言うものの、一般的には、「念書」は一方的な義務負担を規定し、「覚書」は基本契約書に付随する細目的事項を規定し、「協定書」はなんらか当事者間の決定事項を書面化し、「確認書」は事実関係や法律関係を確認するような場合によく用いられます。

具体的な表題の付け方としては、「売買契約書」「賃貸借契約書」など、一見して契約の種類が解るような表題を付けるべきです。検索や分類を考えただけでも当然のことです。表題は契約の効力には一応無関係です。契約内容が明瞭なときに、表題に内容を変える力はありません。しかし契約内容が不明瞭な場合には、表題が「売買契約書」とされていれば、売買契約寄りで内容が判断される可能性が高くなります。このように表題が補充的効力を持つことはあるのです。

(2)前文

 契約締結に至る事情や背景、契約当事者が誰であるかなどを記載します。しかし日本の契約書は、双方当事者、契約の簡単な内容、契約日の記載程度に止める例が多いのです。これらは文書の「4W」に当たっており、契約書のカバーページを見ただけで、ほぼその契約書を特定できるメリットがあるからです。「4W」とは「WHO」「WHOM」「WHAT」「WHEN」の頭文字で、文書の最重要事項です。最重要事項であれば、逆にこれらの4Wが与えられればその文書を決定できる場合が多いでしょう。なお契約日は、通常契約書末尾に調印の日付を入れる欄があり、この日と食い違っては困るので前文には入れない例が多いようです。

(前文の例)

 A株式会社(以下「甲」という)とB有限会社(以下「乙」という)とは、甲のC商品の売買に関して、次の通り契約する。

(3)内容

 契約に必須の内容を落とさず、簡潔明解に記載するべきです。例えば売買契約なら、物と金銭が交換的に給付されるのです。物の特定と交付時期、交付方法、交付場所、金銭の金額と支払時期、支払方法、支払場所の記載が最低限必要になります。

その他にも、交付前に物が滅失した場合の処理(危険負担)、物が約束と違った場合の処理、遅延利息、管轄裁判所なども記載して欲しいところです。これらはいわばアクシデントが発生した場合の対策に当たるからです。

また、継続契約なら、契約期間、即時解除条項、期限の利益の喪失約款の記載も望ましいですね。継続契約では契約期間内に相手方に資力信用の悪化が発生することが単発的な契約より多く、それに対処するための規定だからです。

これら事故対策の具体例を挙げておきましょう。

(内容の例)

《危険負担》

1 納入前に目的物に滅失毀損が生じた場合には、甲の責に帰すべき場合を除き、その滅失毀損は乙の負担とする。

2 納入後に目的物に滅失毀損が生じた場合には、乙の責に帰すべき場合を除き、その滅失毀損は甲の負担とする。

《物が約束と違った場合の処理》

1 甲は、乙が目的物を納入した場合、甲の検査基準に基づき遅滞無く検査を行い、その検査結果を乙に通知するものとし、その検査の合格をもって検収とする。

2 前項において不合格となった場合、甲乙協議の上定める期日までに、乙は補正された目的物を納入し、甲の再検査を受けるものとする。再検査の手続きに付いては前項を準用する。

《遅延利息》

甲が目的物代金の支払を遅延した場合は、その遅延利息の利率は年14、6%とし、甲は直ちに代金全額および支払期日の翌日から支払に至るまでの遅延利息額を合計した金額を支払うものとする。

《管轄裁判所》

本契約およびこれに関連して生ずる紛争の解決に当たっては、〇〇地方裁判所を専属管轄第一審の裁判所とする。

《契約期間》

本契約の期間は調印の日から1年間とし、期間満了日の1ヶ月前までにいずれかの当事者より更新拒絶の意思が表示されないときは、本契約は同一条件で更新されるものとし、それ以後も同様とする。

《即時解除条項》

甲または乙が、次の各号のいずれか一つに該当した場合、相手方は何らの通知、催告を要せず本契約の全部または一部を解除することができるものとする。

1 差押、仮差押、仮処分を受けたとき

2 破産、民亊再生、会社更生等の申立をしたとき、または、されたとき

3 公租公課につき滞納処分を受けたとき

4 手形または小切手を1回でも不渡りにしたとき

・・・・

《期限の利益の喪失約款》

乙が、次の各号のいずれか一つに該当した場合、何らの通知、催告を要せず乙は本契約上の債務全額に付き期限の利益を失い、一時に支払わなければならない。

1 債務を1回でも期限に支払わないとき

2 差押、仮差押、仮処分を受けたとき

3 破産、民亊再生、会社更生等の申立をしたとき、または、されたとき

4 公租公課につき滞納処分を受けたとき

5 手形または小切手を1回でも不渡りにしたとき

・・・・

何を書いてはいけないか。内容に関して契約全体を無効にするような記載事項は少ないですね。不適当な記載でもその部分が無効になるだけです。契約自由の原則(内容決定の自由)が基本的に働くからです。ただし、公序良俗や強行法規に反するような内容は制約され、場合によっては契約全体を無効とすることがあり得ます。この判断は「契約内容に社会的合理性と経済的合理性があるかどうか、社会的経済的に優位な立場に乗じて不当ないし差別的な条件を他方当事者に押し付けていないか」ということです。

公序良俗違反の事項を例に取りますと、余りにも高額の違約金を定めるような場合です。

(4)末文

 作成した契約書の通数やその所持者を記載したりします。契約書の最後の条文の真下に記載するので、歴史的には条文を無断で付け加えたりするのを防ぐ意味が有ったのですが、現在では形式です。

(文末の例)

本契約締結の証として、本書2通を作成し、甲乙記名捺印の上、各1通を保有する。

(5)作成年月日

 契約日を特定する意味があります。適用される法律や商慣習、締結権限や能力の有無なども、この日が一応の基準になります。

(6)当事者の住所、氏名、押印

 当事者が個人の場合は、住所・氏名・押印、会社の場合は、会社住所・会社名・代表者の肩書・代表者名・代表者印の押捺です。押捺する印章は個人なら市区町村役場に届け出た「実印」、会社なら法務局に届け出た「代表者印」がベストです。

方式自由ですから認印(実印以外の印章)でも契約は成立するのです。ただ、後日相手方が押印したことを否定して契約の成立を争ってきた場合に困ります。認印では本人が間違いなく契約をしたという事実の立証が難しいですから。

・3:当事者に関する具体的な問題

(1)契約者は代表取締役でなくとも良いか

 代表取締役が望ましいのです。法律で包括的な代表権限が認められていますから。しかし担当者でもその者に権限があって調印していれば契約は有効に成立します。契約が成立するかはどうかは締結権限の有無に尽きるからです。

ならば締結権限が無かった場合はどうなるのか。無権代理行為として相手方会社に対して無効なのが原則です。しかし、いかにも締結権限があるような外観があり、外観作出に対する帰責事由(過失など)が相手方会社にあり、当方がこれを信ずるに付いて過失が無ければ表見代理(民法109条)が成立し、契約は有効になります。会社が担当者の無権限の行為を放置していたような場合は少なくとも過失があるので帰責事由は認められることになります。

(2)印鑑は代表者印が必要か

 代表者印が望ましいのです。でも結局は代表権限のある者と調印をした者との同一性の認定(同定)の問題です。つまり認印でも代表権があれば契約は成立しているのだが、それを裁判官に解らせる(その認印を押して意思表示をした人が代表者自身であるということ)のが困難だということです。

担当印でも足りるかは、担当者が調印をしたこと、すなわち担当者と意思表示をした者の同定の問題です。日ごろから使用している職印などであれば同定にさほど困難はないでしょう。

(3)会社名や住所などに誤記や変更があったら

 誤記があっても会社の同一性の認定が可能であれば相手方会社を拘束します。しかし、後日紛糾の種になることが多いですね。社バンなどの使用により誤記の無いようにいたしましょう。

継続的契約などで商号等が変更した場合、旧商号のままでも契約は効力を持続します。
商号が変ったら契約が失効するなんて条文はありませんから。どうしても新商号に変更したければ印紙の無駄を避けるために該当箇所だけを変更すれば足ります。変更には契約当事者双方の印章の押捺が必要です。



①成立日、有効期間
契約はいつ成立したのか、合意内容はいつからいつまで拘束力を持つのか、等を確定するために必要です。

②当事者
契約は、誰と誰の間で成立したものかを確定させるために必要です。

③目的・趣旨
その契約は、何を目的、趣旨としたものか、つまり、賃貸借をするためのものなのか、債権確保のためのものなのか、が明瞭にわかるものであることが必要です。

④契約の対象・目的物(ex.品名、単価、数量)
例えば、売買契約ならば、売買の対象は何か、その品質はどのようなものでなければならないのか、単価はいくらか、数量はどのくらいか、納品方法はどうするのか、代金支払方法はどうするのか等が記載されていなければなりません。

⑤当事者の権利・義務
契約が合意されたことにより、当事者はどのような権利を取得し、義務を負担するのかがはっきりとされていることが必要です。

契約書を作成する場合の具体的な問題点


表題
1. 契約書のタイトルは自由につけてもよいが、名は体を表すものがよい
2. 契約書のタイトルを単に「契約書」としても「念書」「覚書」でもその効果は変わらない
契約書には、「不動産売買契約書」とか「金銭消費貸借契約書」とかいう表題がつけられていることがあります。これはひと目見ただけで契約の種類や内容が分かるようにする程度の役割を果たすにすぎず、法律的な効果は特にありません。したがって、タイトルは、一般慣行に照らして自由につけてよく、その契約の内容が書面に表示されていれば十分です。
その契約が何の契約なのか端的に示してあり、分かり易く、契約内容を単純に表現できるのであれば、表題をつけることが望ましいと思います。
しかし、契約の内容が複雑であったり特殊なものであったりする場合には何と表題をつけてよいかわからない場合もあります。そのような場合には例えば「基本契約書」とか単に「協定書」「合意書」とかいう表題をつけているような場合もあります。表題は、契約書に必ず記載されていなければならないものではありませんので、不正確な表題をつけるくらいなら、「協定書」とか「合意書」といった表題の方がよいでしょう。

念書
「念書」とは、通常、一方の当事者が他方当事者に対して差し入れる形式をとりますが、相互記名押印の形式で作成する場合もあります。

覚書
「覚書」とは、通常、当事者間における簡単な合意の書面を指し、内容的には契約書に対して大方従たる関係にあります。通常次のような場合に利用されます。

地代の額等契約の重要でない一部の変更
正式契約前に一部合意した事項の確認
契約成立後一部条項の解釈上の疑義の明確化
細則の制定


当事者
契約の当事者は誰かがはっきりと表示されていることが必要です。問題となるのは、その契約の当事者が法人なのか個人なのかという点です。個人企業や中小企業の場合、法人と代表者個人とが一体となっているようなことがあると思いますが、契約上の当事者はどちらなのかははっきりさせる必要があります。
契約書によっては、この点をはっきりさせるために、表題の次に当事者だけを表示しておくものもあります。

前文
前文は、その契約が何を目的として誰と誰の間で合意されたのかをわかりやすく表示した部分です。前文は、契約書に必ず必要というものではありませんが、契約書を分かり易くするために記載されることが多いようです。例えば、「甲と乙とは、本日、○○の売買につき次のとおり合意した。」などと記載する場合です。

目的・趣旨
契約書の第1条には「目的」という表題で、その契約が基本的に何を目的にしているのかを記載していることが多いようです。例えば、賃貸借契約の場合、「甲は乙に対し、別紙物件目録記載の建物を貸し渡し、乙はこれを借り受けた。」というような条項を設けています。

署名捺印・記名捺印
1. いずれも契約書上に当事者を表示する方法であり、その効力は同じ
2. 法令上は署名が原則となっている
3. 実務上は、「署名」のほかに「捺印」をするのが慣行となっている
4. 当事者の表示は、個人、代理人、会社、いずれの場合も特定しうる程度に明確であることが必要となる
署名とは、自分で手書した氏名のことです。これに対して、記名とはゴム印やワープロで記載された氏名のことです。法律の中には「署名もしくは記名捺印」という文言が出てきますが、これは、法律では、署名が原則で(その場合にはハンコは要らない)、署名に代わるものとして記名プラス捺印でよろしい、ということなのです。
もっとも、以上のことは、法律の建前であり、契約書を作成する際に、「署名さえもらったので、ハンコは不要」と考えるのは間違いです。契約書の真偽が裁判で争われるような場合には、その契約書が作成者の意思に基づき作成されたかどうかが問題となりますが、そのときには、署名だけでなくハンコを押したことが重要な証拠となります。したがって、契約書作成の際には、必ず、署名捺印または記名捺印が必要と考えるべきです。
なお、契約書作成の際には、記名捺印ではなくできれば署名捺印をもらった方がよいでしょう。なぜなら、契約書の真偽が争いになった場合に、署名をしていればその人の意思に基づいて契約書が作成されたことが強く推定されるからです。但し、署名捺印をもらう場合には必ず目の前で署名してもらいましょう。そうでないと、その署名が本人のものかどうかわからないからです。この点は、特に後述の連帯保証人等で問題となることが多いのです。

当事者が個人本人の場合
当事者が個人本人の場合、その住所・氏名を正確に表示するのが原則です。たとえその人が会社の代表取締役であったとしても、会社の商号や肩書きを記載すると誤解が生じます。個人として契約する場合には、住所と氏名だけが表示されるべきです。
「〇〇株式会社 甲野太郎」などという表示は、当事者が法人なのか個人なのかが不明なので絶対避けるべきです。
また代理人により行う場合には、本人の住所・氏名の後に「○○代理人」という肩書きをつけて、代理人の住所・氏名を記載して捺印します。このとき、本人の委任状及び印鑑証明を添付するとなお確実になります。

当事者が会社の場合
当事者が会社の場合、会社の所在地を転載した後
会社の商号 、代表資格 、代表者の氏名 の3つを記載し、代表者印を捺印することで表示が完成します。
例えば「〇〇株式会社
代表取締役 甲野太郎」のようになります。

各種法人の代表者は次のような者になります。しかし、契約の前にはその者に代表権があるのかを法人の登記簿等により確認しておくことが重要です。

株式会社 代表取締役
有限会社 取締役(ただし、代表取締役がいるときは代表取締役)
合名会社 社員(ただし、代表社員がいるときは代表社員)
合資会社 無限責任社員(ただし、代表社員がいるときは代表社員)
財団法人 理事
社団法人 理事
宗教法人 代表役員
学校法人 理事
医療法人 理事
社会福祉法人 理事
信用金庫 代表理事
農業協同組合 理事
消費生活協同組合 理事
中小企業等協同組合 代表理事
労働組合 理事
有限責任中間法人 理事
無限責任中間法人 社員(ただし、業務執行社員がいる場合は業務執行社員)

実印と認印
1. 印鑑は実印とそれ以外の認印とに分かれるが、法的効果に変わりはない
2. 拇印や書き判には捺印としての効力はないが、意思の確認ついての効力はある
3. 捺印の仕方には、契印、割印、訂正印、捨印、止印、消印があるが、署名または記名の下に押したのと同一の印を押す
4. 会社では通常、代表者印、社印、及び銀行印を備える
印鑑には、自分の印鑑であることを市町村役所や登記所の印鑑証明書によって証明できる「実印」とそうした公的な証明を受けていない「認印」とに区別されます。しかし、両者の間には法的効果において何ら優劣はありません。認印であっても有効に契約は成立します。

「拇印」と「書き判」
拇印(指先に朱肉を附けて押し、文書に指紋を残すこと)や書き判(自分の姓や名、頭文字を手書きし、その字の周りを丸く囲んでサインすること)には捺印としての効力はないが、ある程度本人の意思表示があるものと見られます。特に、署名の後に拇印を押す「署名拇印」は極めて確定的な意思表示といえます。これに反して「記名拇印」は無効とされています(判例)

契印
「契印」とは、2枚以上にわたる文書が一体かつ一連の文書であることを明確にするために、各ページにまたがって押す印をいいます。ただ、袋とじにした文書では、綴り目にだけ押せばよいとされています。通常、契約当事者全員が押印します。

割印」
「割印」とは、2つ以上の独立した文書の同一性(正本と副本)、関連性(印鑑簿と押印文書)を証明するために、2つの文書に1個の印を半分ずつ分けて押す印をいいます。

「訂正印」
「訂正印」とは、文書を訂正したことを証明するため、訂正個所に2本線を引いて正しい文字を書き、欄外に何字削除、何字加入と転載した上押す印をいます。通常、契約当事者全員が押印します。

「捨印」
「捨印」とは必要に応じて訂正印に利用するために、予め欄外に押しておく印をいいます。あくまでも便宜上押しておくものですから、悪用される危険を避けるためには訂正のつど訂正印を押すのが安全です。

「止め印」
「止め印」とは、文書末尾に余白が生じた時に、「以下余白」と記載する代わりに押す印をいいます。余白の悪用防止のためです。

「消印」
「消印」とは、文書に貼った収入印紙と台紙にまたがって押す印をいいます。契約の場合は当事者双方が押印します。これは印紙の再使用防止のためですから、ペンなどで線を引いたりすることでもかまいません。

会社の印

「代表者印」
「代表者印」とは、会社設立登記の際に法務局に届けておく代表取締役の印をいいます。これが会社の「実印」になり、法務局から印鑑証明書の交付が受けられます。

「社印」
「社印」とは、通常、「○○株式会社之印」というように会社名をいれた角印をいいます。これが会社の「認印」となります。

「銀行印」
「銀行印」とは、取引銀行と当座取引するに当たり予め銀行に届け出た印をいいます。手形や小切手を振り出す時には、必ずこの銀行印が必要になります。

収入印紙
契約書には、契約の種類と金額に応じて、印紙税法に定める収入印紙を貼付し、消印をする義務があります。これに反しても契約書の効力には関係なく有効です。ただ、税法上、印紙税額の2倍の過怠税を徴収されます

連帯保証人

契約の履行に不安があるような場合には、一方の当事者の債務につき、その当事者と連帯して責任を負う連帯保証人を契約上定めることがあります。

 連帯保証人については、実務上、しばしば、その連帯保証人とされた人が全く知らずに契約されていた、というケースがあります。連帯保証人を定めるときは、連帯保証人となる人に自署して捺印してもらうか、連帯保証人となることを承諾しているかを確認する必要があります。

公正証書

 「公正証書」とは、公証人が公証人法に基づいて私人間の契約や権利・義務に関する事実について作成した証書をいいます。
なぜ、「公正証書」を作るのでしょうか。
単に契約書を締結しただけでは、契約の相手方が約束の期日に代金を支払わなかったりした場合、裁判所に契約書を提出しても、相手方の財産の差押え、競売といった強制執行手続きをすることはできません。契約書はその成立と内容を証明する証拠文書にすぎないからです。訴訟を起こし、勝訴判決を得て、はじめて強制執行できることになります。
しかし、公証人によって作成される公正証書では、私文書が公文書としての推定を受け、文書の証明力が強化されるだけでなく、相手方が契約上の義務を履行しないときは、直ちに相手方の財産を差押え、競売して、金銭を取り立ててもらうことができます。

但し、すでに確定している金銭債権であること、及び、強制執行認諾約款(直ちに強制執行を受けてもよいという文言)の存在が要件となっています。

「公正証書」の作成

 「公正証書」は当事者本人またはその代理人が最寄りの公証人役場に行って作成することができます。必要なものは、1.双方の本人がする場合は本人の印鑑証明書、2.代理人がする場合には、印鑑証明書を添付した本人の実印、3.会社の場合には、代表者印、印鑑証明書、及び、代表者の資格証明書です。


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